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2019年5月10日 (金)

『夜の底は柔らかな幻』(恩田陸)

恩田陸の『夜の底は柔らかな幻』を読んだ。上下巻あわせて800頁弱の長篇作品。

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SF色の強い作品。架空の舞台での超能力者たちの闘いを描く作品で、主要登場人物たちがそれぞれ過去に何らかの関係を持っているという濃密なおはなし。正直わたし好みのおはなしではないのだが、作者の語りの巧さとその展開にグイグイ引き込まれて一気に読了。面白く読めた。

この作品のタイトルは、わたしの大好きなシンガーソングライターの久保田早紀の最後のアルバムタイトルであり、最後のシングル曲のタイトルでもある。実はわたしこのタイトルに魅かれて読んだのだが、作者のあとがきを読んでびっくり、作者も久保田早紀のファンで本作のタイトルもそこからとったらしい。そのことを知ってなんだか嬉しくなった。

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