『対岸の彼女』(角田光代)
角田光代の『対岸の彼女』を読んだ。直木賞受賞作。
この作品、ふたつの違う物語を描いている。
ひとつは、夫と子供のある専業主婦が働きに出て、家事・育児をこなしながらも仕事をしていくおはなしで、主人公の生き方、考え方が丁寧に描かれている。
もう一つは、その専業主婦が就職する会社の同世代の独身の女社長の過去。高校入学から会社を立ち上げるまでを描く。
全く違う人生を歩むふたり、その違いがタイトルに表れているのかなぁ。ラストではそのふたりが新しいスタートを切る。平凡になりそうなおはなしを、丁寧な描写で描いて直木賞受賞した作品。読み応えありだ。
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