『マリアビートル』(伊坂幸太郎)
伊坂幸太郎の『マリアビートル』を読んだ。
ほぼ全編が東北新幹線はやての車中で展開する車中譚。この手の形態は伊坂幸太郎でははじめてかなぁ?
登場人物はほとんどがやばい業界の人々で、現実離れしたお話にあきれるやら笑うやら・・・。しかしそこは伊坂節全開で、テンポのいい意外な展開に、新幹線の車中にけっこうな数の死体が出現するにも関わらず、なんだかほほえましい気分。ただ王子という名の中学生の存在だけは気分が悪い。この中学生、それくらいの悪人キャラクターで描かれている。
やや中途半端なラストはすっきりしないが楽しく読める作品で、伊坂幸太郎らしさが出ていてとっても面白い作品だ。
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