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2013年8月 4日 (日)

『櫻守』(水上勉)

水上勉の『櫻守』を読んだ。桜を愛し、庭師として生きた男の生涯を描く「櫻守」と老宮大工の最後の普請を描く「凩」の二篇を収録する。

どちらの作品も日本の伝統美を描くことに成功している。伝統を守る男の生きざまを描く作品で、清々しい印象。戦前から戦後にかけて描かれる「櫻守」よりも、現代に近い時代背景の「凩」の方が共感できるかなぁ。堂を建ててそこで生活する生き方に少し憧れる。

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