一蘭 再訪
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町田康の『夫婦茶碗』を読んだ。芥川賞作家が屈折した男を描く。
表題作「夫婦茶碗」と「人間の屑」を収録。
どちらの作品も主人公がまさに「人間の屑」で、その程度も半端じゃない。特に「夫婦茶碗」の亭主は倒錯しまくりで自分の世界を構築する様は見事である。そのくせ将来の食いぶちを気にする小心な面も持ち合わせるという矛盾ぶり。ひたすら堕ちていく男を描く。
それに比べ「人間の屑」はテンポよく描かれる。バンドがあたったり、商売がうまくいったり、子供ができたりと、悪いことばかりではないのだが、そのたび見事な屑っぷりを発揮。やはり堕ちていくのだ。
どちらもある意味重いお話で、読んでいて気分爽快とはいかない。主人公の生き方には虫唾が走る。しいて言えば浮き沈みがある分「人間の屑」の方が好みか。
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昨夜はひさびさにいつもの店に。前回はなんと半年以上前なんだねぇ。
ひさびさということもあってたくさんいただく。写真はかんぱちとあじのお造り。ぎんなん。はたはたの唐揚げ。なまこ。さざえのつぼ焼き。どれもおいしくて、やっぱりたまには行かないといけないなぁ。
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浅田次郎の『月島慕情』を読んだ。7篇の短篇が収められた短編集。
収録されているのは「月島慕情」、「供物」、「雪鰻」、「インセクト」、「冬の星座」、「めぐりあい」、「シューシャインボーイ」。いずれも作者らしい作品で、わかっていても涙腺を刺激されてしまう。そのいかにもな作風が鼻につくときもあるが、やっぱり安定感抜群で、楽しく読める作品だ。甲乙つけがたいがしいていうなら「雪鰻」が好みかなぁ。
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