« 『下流社会』(三浦展) | トップページ | 麺や高倉二条 »

2009年12月 8日 (火)

『ななつのこ』(加納朋子)

加納朋子の『ななつのこ』を読んだ。日常生活におけるありふれた「謎」をとりあげた連作短編集。

ななつのこ (創元推理文庫) Book ななつのこ (創元推理文庫)

著者:加納 朋子
販売元:東京創元社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

タイトルどおり七編の短編からなる作品だが、それぞれが関係している連作で、ひとつの長編といってもいいくらい。主人公は、身近な出来事(事件?)が起こると、作中作「ななつのこ」(同タイトルなのでややこしい)の作者である佐伯綾乃に手紙を書き、佐伯綾乃は主人公の疑問(謎)に答えるという形式で物語が進んでいく。

最終七話に意外な事実が待っているのだが、ある程度予想できるので大きな驚きはない。身近な謎と作中作という展開は新鮮で楽しく読める。はりつめた緊張感はなく、なんだかのんびりとした印象のミステリーである。

|

« 『下流社会』(三浦展) | トップページ | 麺や高倉二条 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『ななつのこ』(加納朋子):

« 『下流社会』(三浦展) | トップページ | 麺や高倉二条 »