『真夜中の五分前』(本多孝好)
本多孝好の『真夜中の五分前』を読んだ。それぞれ200頁前後の2冊(side-Aとside-B)に分かれていて、この分量なら1冊で十分じゃないのと思ったのだが、それなりの意図があったみたい。
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真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐A〉 (新潮文庫) 著者:本多 孝好 |
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真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐B〉 (新潮文庫) 著者:本多 孝好 |
たまたまプールで話しかけた女性と恋愛関係に発展した主人公。彼女は一卵性双生児の姉で、妹は婚約中。そして彼女は妹の婚約者を愛していた・・・。
side-Bでの展開は予想の範疇で、大きな驚きはないものの、淡々とした文章での描写が心地よい。中途半端な終わり方ともとれなくもないが、そこには明らかな答えが用意されている(とわたしは思う)。驚きを楽しみたいわたしとしては、もうひとひねりほしい気がするのだが・・・。
それにしても、「美しい女性から言い寄られる主人公はうらやましいぞ」と思った作品でした。
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