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2006年11月 2日 (木)

『奇蹟の人』(真保裕一)

真保裕一の『奇蹟の人』を読んだ。記憶をなくした男が自分の過去を探していく物語なんだけど・・・。

奇跡の人 Book 奇跡の人

著者:真保 裕一
販売元:新潮社
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主人公は交通事故で植物状態になりかけながら奇跡的に意識を取り戻し、8年間のリハビリの結果退院できるまでになる。ただし左半身が若干不自由で事故以前の記憶がない。彼は自分の過去を知るためにかつて住んでいた東京に出ていくのだが・・・というおはなし。

読み始めるとドンドン物語に引き込まれていく。前半部分は常に何か引っかかる感じ(ほんの少しの違和感)を感じながら読んでいくことになるのだが、この違和感がラスト近くに明かされる驚くべき事実につながっていく。このあたりがこの作者のうまいところだと思う。作者の力量は充分感じるものの、わたしこの物語の展開にはついていけない。どうもリアリティに乏しい気がするんだなぁ。「そんな行動とるか、ふつう?」という突っ込みをいれながら読んでた。あとね、文庫版の裏表紙には“静かな感動を生む「自分探し」ミステリー”なんて書いてあるんだけど、わたし全然感動できません。登場人物の誰にも感情移入できないし、ラストの展開なんて読んでて気分が悪くなってきたよ。

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