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2006年5月26日 (金)

『時の渚』(笹本稜平)

『時の渚』(笹本稜平)を読んだ。サントリーミステリー大賞受賞作。

時の渚 Book 時の渚

著者:笹本 稜平
販売元:文藝春秋
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ひき逃げ事故で妻子を亡くした元警官の主人公、現在の職業は探偵だ。ある老人から35年前に生き別れた息子を探してほしいという依頼を受け調査を始める。そんなとき、妻子の命を奪いながら、未だに捕まっていないひき逃げ犯によると思われる殺人事件が起こる。老人の依頼と事件の容疑者を両方調べていくうちに、そこにはある接点があった・・・。

前半は淡々とハードボイルドな探偵小説といった印象。50ページほど読んで、「結末が読めちゃった」と思ったのだが甘かった。後半に待っていたのは怒涛の展開。二転三転する展開に読むのを止められずに一気に読んじゃった。

感心したのは人物描写。登場人物がリアルにイメージできるし好感が持てる。このあたりに作者の技量が表れてる。

後半のメインテーマは親子の絆。読んでて目頭が熱くなったよ。

さすがにミステリー大賞受賞だけのことはある。とっても面白かった。読まなきゃもったいない一冊だな。

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