ダ・ヴィンチ・コードと文庫本
先日近所のブックオフで「ハードカバー全品500円セール」をやっていたのだが、そのなかに前から読みたいと思っていた『ダ・ヴィンチ・コード』を発見。思わず買ってしまった、上下巻で1,000円。
私は、ハードカバーはよほどのことがないかぎり買わない文庫党だ。その理由は価格差もないわけではないが、やはり一番は大きさの違い。外出時に持ち歩くにはハードカバーは不便このうえない。おまけに読みたい本を片っ端から買ってきて読んだ本を後生大事に本棚にしまっておく私にとって、文庫本は当方の住宅事情を考慮したありがたい存在なのだ。そんなわけでほとんどの場合は読みたい本は文庫化されるまで我慢する。例外もあってハードカバーを買う場合もあるのだがその理由はだいたい下記のふたつ。
- どうしても今すぐ読みたい
- マイナー作家のマイナー作品で文庫化されそうもなく、早く買わないと絶版の可能性すらある
ほとんどは2の理由の場合が多い。1の理由で買うことは年に1冊もない。で今回の場合はどちらかというと1に近いのだが少々複雑な事情がある。
当初この『ダ・ヴィンチ・コード』も文庫化されるまで待つつもりでいた。ところが映画化が決まり来春にも公開されることになった。公開されれば観たくなるが、映画を観る前に原作を読んでおきたい。しかし、今もまだ売れていて映画公開によってさらに売上が期待できるタイトルを、出版社が早急に文庫化するとは考えにくい。ここに大いなる葛藤が生じたのだ。文庫化されるまで映画も観ずにひたすら我慢するか、かさばるのを我慢してハードカバーを買うか。
葛藤に身悶えする私を決断させたのはブックオフの「500円セール」だった。少々セコいはなしだが、500円なら新品文庫本を買うよりおそらく安い。500円という甘美なる響きが「さっさと読んで映画も観る」ことを選択させたのだ。
ただ年明け早々にも文庫化されるという想定外の出来事があった場合、歯軋りして悔しがるのは間違いない。
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