ミリオンダラー・ベイビー
3連休用にDVDを借りにいったが借りたいタイトルはさすがにレンタル中で、未見だった『ミリオンダラー・ベイビー』がなんとか残っていたのでレンタル。
ボクシングジムを経営する老トレーナーのもとに入門した女子ボクサーが老トレーナーと二人三脚で勝ち上がっていき、ついにタイトルマッチに挑戦するのだが・・・というお話し。
この映画は前半と後半で描かれている世界が全く違う。前半は、貧乏なウェイトレスがボクシングでタイトルマッチまで駆け上がっていく姿を描く爽快な映画なのだが、後半は一転やるせない、悲しい物語だ。むしろ前半部分は後半部分への長い前振りといった印象。
クリント・イーストウッドは前作『ミスティック・リバー』でもそうなのだが、「不条理な死」に直面した人間を描くのがお好きなようだ。ただこういった悲しさは涙を誘うものではなく、観おわったあとの印象としてはなんともやるせなく複雑だ。アカデミー賞向けといってしまえばそのとおりかも。
主要な登場人物は3人。イーストウッドはもとより、ヒラリー・スワンク、モーガン・フリーマンの演技はさすが。これだけで見る価値はあるかな。
映画では老トレーナーの最期は描かれないが、そこにある死を考えると、またさらにやるせなくなる。
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